【想い】トンネルを抜けた先(2022年5月個展展示)

作品詳細

ワタシじゃないものに憧れ
ワタシじゃないものになろうとしていた

自分の人生と向き合うため
仕事を手放した
社会で生きるために身につけた
たくさんの鎧を手放した

その先で待っていたのは
「何者でもないただのワタシ」だった

それはある意味 誰にも代わることができない
「唯一のワタシ」でもあった

隠してきた”自分の弱さ”に
幾度となく対峙した

その度に
自分の人生の選択に 不安になった

振り子のように揺れる自分に戸惑い
何度も混乱した

覚悟を決めて歩み出したそのプロセスは
自分の人生の確かなあゆみを実感する一方で

怖かった
苦しかった
そして たくさんの孤独を感じた

でも どんなに逃げ出したくても
誰にも変わってもらえない自分の人生に向き合った

トンネルを抜けた先で待っていたのは
豊で尊い世界だった

*2022年5月個展「名前のない作品展」展示文章